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2002年 県内における差別事件の概要
この資料は、差別事件の概要を取り上げたものです。
資料中に、「差別語」等の記載が出てくることから、取り扱いには十分な留意が必要と思われます。
又、無断転用され問題が発生した場合には利用者の責任で対応を御願い致します。
また「差別語」については、その言葉そのものが差別であり、具体的に当事者が傷つき、人間である事を否定する意味の言葉です。
だから、当然使うべきではありません。
使われ方についても直接的に誹謗中傷する場合と、何かの比喩〔例え〕に使う場合がある。
この比喩についても決して良い意味での使い方ではなく、「悪い事」「だめな事」の代名詞として使われています。
さらに、以前より「言い換え語」についてマスコミ関係者で使われているが、言葉の言い換えだけで問題が解決するわけもありません。
「差別語」の背景に現実の差別があるということを十分考えなければなりません。
●広川町における差別落書き(1月1日)
1月1日正午頃、広漁港内の神社および付近の民家の塀に差別落書きが発見される。
内容は、「部落」・「部落のヨメ」「エッタ死ね」

●湯浅町内老人ホーム入所者による差別事件(1月30日)
特別養護老人ホームにおいて、介護人が入所者の一人を車椅子で居室に案内したところ、同室者の一人が
「私とこ下宿さしてないのに、つれてこんといてよ。」
「○○(湯浅町内の部落名)の人ら。エタの子早よ来てよ」
と差別発言を行った。
●電話および投書による差別事件(1月31日〜)
1月31日と2月1日の2回にわたり、大阪の建設会社から海草振興局税務部不動産取得税課に賎称語を使った差別電話があり、2月4日には差別文書が送付された。 内容は、
「海草振興局長殿 大阪国税局長○○氏、北税務署長○○氏勇気を出して国民に新聞とテレビで報道せよ」
「同和、エタと称したら税金が安いのか・・・・」

●和歌山市職員による差別メール事件(2月2日)
2月4日午前9時過ぎ、打田町・総務課のメールに差別書き込みがあるのを職員が発見する。
内容は、
「打田町に住んでいる○○地区住民(エタ・ヒニン)は抹殺せよ」
「(打田町内6ケ所の地区名を記載し)同地区以外に住んでいるエタ・ヒニンも抹殺し絞首刑にせよ」

「町長の息子と、小学校から中学校まで同級生であったおとこより」
この事件は、2月2日に書き込みがされたが当日が土曜日であったために発見が4日の朝となった。
事件発生を受けて、打田町がプロバイダに発信者の特定を依頼し、後に、犯人が和歌山市同和室(現在=人権同和啓発課)職員(現在休職中!!!)であることが判明した。

●日置川町のスナックにおける差別事件(2月5日)
午後10時頃、日置川町○○地区のスナックにおいて、客が
「ここはエッタやな」
と発言し、その後「部落のもん呼べ」などと発言。

●和歌山市A小学校とM小学校生徒間における差別メール事件 (2月12日)
小学校6年生生徒間のメールのやり取りの中で、差別書き込みがあった。
メールの内容は、
AからDへ「○○(地区名)くさい、かなりヤバイ、死ぬで」
DからAへ「○○(地区名)くさないで」
AからDへ「めちゃ、くさい」

その後電話で
EがAに「○○(地区名)がくさいってどういうことな」
AがEに「何怒ってんの」
EがAに「調子に乗んな」
など電話で会話された。

●差別用語を掲載した同人誌(3月6日)
短歌誌「新アラギ」の掲載短歌に、
「つんぼ桟敷におかれましままに英会話入門講座十回終わりぬ」
「盲蛇におぢずイルメダの質問に単語をつなぎわが答えいる」

と掲載されていた。

●和歌山市内T地区における差別落書き(3月11日)
和歌山市東部のT地区にある民家の塀に数箇所の差別落書きを発見。
内容は、
「この家部落」「この家ぶらく えた ひにん」
「この家ぶらく えた ひにん殺す 死ね びんぼう 死ね」


●和歌山市N地区における差別落書き(3月17・26日)(6月20日)
和歌山市東部のN地区にある民家やその住民所有の自動車に差別落書きを発見。
民家の塀や郵便ポストに「ブラク」などの落書き
●新宮市内(飲食店)における差別事件(4月7日)
飲食店内でアルバイトをしていた女性に対して客の一人が差別発言を繰り返した。
発言の内容
差別者A:(指を4本出して)「お前これやろ」
従業員B:「えっ? それ何」
差別者A:「これ知らんのか、エッタやげ。」
「部落やろお前、新宮で○○工業や○○組は部落のやつや、エッタや」

など、数分にわたり発言が繰り返された。

●湯浅町内老人ホーム入所者による差別事件(4月21日)
入所者が介護員の二人に対して「エッタボシ」との差別発言を行った。

●ケースワークの現場における差別事件(4月26日)
県職員が業務のために訪問した住民宅において、住民より差別発言がされる。
内容は、
「自分はもともと神戸の出身だが、体の具合で医者が気候の 良いところで生活するほうが良いと言われたので、和歌山に来た」
「○○市の職員から紹介されたけれども、そこはこれなんよ」
(四本指を出した)
「同和地区はきれいやし、買い物も便利だ、同和地区の人はうるさい人が多いから」
などを発言。
●私立大学付属中学校における差別発言(6月3日)
中学2年生の(在日3世)に対して、「朝鮮ロボット」「精神安定剤」 などの発言がされた。

●和歌山市K中学校生徒による差別発言(6月4日)
放課後の清掃の際に、生徒間で差別発言があった。
生徒B「おまえやれよ」
生徒C「いやよ」
生徒B「ほな、誰すんのよ」
生徒A「身分の低い人、えた・ひにん」

●紀泉高原ハイキングコースにおける差別落書き(8月8日)
ハイキングコース脇の(鳥獣保護区域を示す看板・立ち木・石)などに3色のスプレーラッカーで落書き。
さらには、自分で作ってきたと思われる差別看板をビス止めするなどの差別落書きが、25ヶ所発見される。
また、同一犯人と思われる落書きが、そのほかにも別の場所で6月と10月にも発見されている。

●橋本市差別投書事件(9月13日)
橋本市議会議長・橋本市議会議員(1名)・橋本市総務部長の三者宛ててに、同和地区関係者や運動団体を誹謗・中傷した差別文書がおくられた。

●紙幣への差別落書き(10月15日)
三重県・近鉄津市駅の駅員が切符販売機の売上金の中から差別落書きがされた千円紙幣を発見。
内容は、「いばるいやなやつ部落差別をネタに○○(個人名)死んだ」

●和歌山市水道局職員における身元調査差別事件(10月28日)
和歌山市水道局職員が県庁人権室を訪れ、自分の娘が結婚する相手の男性が部落出身かどうかを調べる為に市役所の関係課に依頼をするが、失敗した為、県庁人権室を訪れ「(氏名と住所の書かれたメモを差し出し)この人、同和かどうかわかりませんか」と尋ねた。

●JR天満駅における差別落書き(11月6日)
那智勝浦町・天満駅構内において、障害者差別と思われる差別落書きが発見される。
内容は、「デブ・バカ・カス、死ね」「○○(個人名)うざい・みくまの行けガイジ」など

●橋本市2回目差別投書事件(11月8日)
橋本市議会議員1名と総務部長宛に、同和地区関係者や運動団体を誹謗・中傷した内容の投書がされた。
これは、9月13日にされた投書と同一犯であると推測される。



このほかにも、教育現場における差別事件が多く報告されているものの、 一部の市町村に集中している事も注目しなくてはならない。

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